谷地宙ブログ Written by Yachi Sora

2021年秋季ヨーロッパ遠征・途中経過【北京オリンピック・ワールドカップへ向けた準備】

NordicCombined

こんにちわ、ソラです。
私の自己紹介については、
谷地 宙(やち そら)のプロフィール【アスリートです。】
北京オリンピック・ワールドカップへ向けた準備として、現在ヨーロッパ各地で約1ヶ月間の遠征をしています。ドイツ、オーストリアでのトレーニングや日常の風景、日本と海外のコロナ対策の違いを感じたこと、食べたもの、見たもの、成果、これからの展望について今回はブログを書いていこうと思います。
10月2日からヨーロッパで遠征をしています。
現在(10月20日)までに訪れた場所はこちら

  • ドイツ:オーバーホーフ
  • オーストリア:ゼーフェルト・インスブルック
  • オーストリア:ラムサウ

ドイツ:オーバーホーフ


オーバーホーフでは、クロスカントリースキートレーニングとジャンプトレーニングを行いました。
順番にご報告します。

クロスカントリースキー

え?雪なくね?と思いますよね。笑
オーバーホーフにはスキートンネルという室内でクロスカントリースキーができる施設があります。その中に雪があり、その上で黒スカントリースキーのトレーニングをする感じです。
雪の上を求めて世界中からこの場所に選手がトレーニングをしに来るので、たまに混雑していますが、非常にいい練習になります。
そもそも私たちノルディック複合の選手たちは、夏場はローラースキーという夏用のタイヤがついた短いスキー?でトレーニングしています。私自身も夏場はローラースキーでクロスカントリーに近いイメージを持ち、様々な走法の技術改善に取り組んできました。夏場に時間をかけて技術を改善してきたことを、雪の上で実践できるかどうかを確認し、できているところ、まだできていないところを確認するのも一つの狙いだと思い、練習していました。
夏場のトレーニングの成果を感じることができ、いいトレーニングができていたと思います。もちろん、まだまだ自分が目指すレベルには達していないので、これからも高い意識を持って練習していき、改善していけたらいいなと思います。

ジャンプ

ジャンプトレーニングも数回行いました。オーバーホーフはラージヒルとノーマルヒルの2種類のジャンプ台が併設してあります。そのため、どちらのジャンプ台も飛び、練習しました。
2019年にもオーバーホーフには遠征で来ていましたが、どのようなジャンプ台の特徴があったのか忘れてしまったため、先輩に聞いてみました。
ソラ : 「オーバーホーフのジャンプ台ってどんな感じでしたっけ?」
先輩 : 「いつも風が強いイメージだなぁ〜。」
いつも風が強いイメージと聞き、内心ビビってましたが、私たちが滞在中は風はほぼ無風で非常にいい練習ができました。
ある先輩は、「今まできた中で一番風が落ち着いている。」とおっしゃっていたので、ラッキーだったなぁと思いました。

ドイツの生活

オーバーホーフに来て最初に思ったのが、「日本よりだいぶコロナの制限がないな」でした。
食事会場はかなり人が多いですし、酒類の提供も普通にあるし、びっくりしました。
ホテルにチェックインする際にはワクチンパスポートの提示が必要でした。
一番面白いと感じたのは、日本では外でもマスクをしていたり、誰もいない場所でもマスクをしている時がありましたが、こっちは外でのマスク着用率は0%。今思えば、外で人が混んでない場所でのマスク着用は、息苦しいだけだなと思いました。
話は変わりますが、ドイツには豚肉の生食文化があります。これは「メット」という料理ですが、みじん切りした玉ねぎとマスタード、メットをパンに乗せて食べます。生の豚肉って日本だと絶対に食べませんよね?最初は抵抗がありましたが、食べてみると美味しいし、お腹を壊すこともなかったので、滞在期間中はほぼ毎日食べていました。

オーストリア:ゼーフェルト・インスブルック


ゼーフェルトではローラースキーなどの持久系トレーニング、インスブルックではジャンプ練習を行いました。

ゼーフェルト

ゼーフェルトは、標高1000mを超え、澄んだ空気と小鳥のさえずりが気持ちの良い環境はトレーニングにぴったりの場所です。周囲には2000mを超える山々が連なり、山頂付近はもう雪が降って真っ白になっていました。2018年、サッカーロシアW杯前にサッカー日本代表が事前合宿として訪れていた場所で、ジャンプ台のブレーキングにはサッカーコートがあり、サッカー少年が練習をしていました。
夏はサッカーコートになっているため、ジャンプ台は冬しか使えませんが、ローラースキーのコースはあるので、ローラースキートレーニングや、E-bikeをしました。E-bikeは電動補助付きのマウンテンバイクです。ゼーフェルトは、E-bikeをしたり、散策をしたりするのにちょうどいいコースがあります。中には坂もあるので、補助機能を使い、楽に自転車を漕ぐことができます。時速25kmまでは補助機能が発動するので、上りや平地は補助のおかげで楽にサイクリングを楽しめます。E-bikeは老若男女、初心者でも上級者でも一緒に楽しむことができ、非常に面白いので、家族連れやカップルなども見かけました。

インスブルック

インスブルックは、年末年始8日間にドイツとオーストリアで合計4試合行われる、ジャンプ週間が行われる場所です。
ジャンプ週間が開催されるのは、ドイツのオーベルストドルフ、ガルミッシュ、オーストリアのインスブルック、ビショフスホーフェンです。
私はこの4つのジャンプ台の中で、オーベルストドルフは行ったことがありました。今回、インスブルックへ初めていき、ジャンプトレーニングを行ったので、2回場制覇になりました。いつか4つのジャンプ台を飛びたいなと思っています。
インスブルックは、街並みが綺麗で景色もよく、写真映えする場所だと感じました。インスタグラムにも何枚か写真を上げましたが、本当に綺麗で素晴らしい場所でした。
是非インスタグラムもチェックしていただければと思います。

オーストリア:ラムサウ


遠征3週目はオーストリアのラムサウの氷河にてクロスカントリースキーの練習をメインに行っています。
ラムサウは、昨シーズン、世界選手権の代表に選ばれず、期間中2週間個人合宿を行っていた場所です。
その際は悔しい思いをしましたが、自分自身を見つめ直すことのできた貴重な期間だったと今は思います。
ラムサウのダハシュタイン山でクロスカントリースキーのトレーニングをしていますが、標高は2700mと非常に高い場所にあります。世界各国の代表選手がここでシーズン前に用具のチェックをしたり、トレーニングをしたりしています。アルペンスキーの選手もいました。雪質も良く、天気にも恵まれていいトレーニングができています。町には牧草地帯が広がり、牛やバイソンがたくさんいます。寝そべっている牛もいれば、草を食べている牛もいて、ゆったりしていていいなあと思います。

冬に向けて

ワールドカップ開幕まで約1ヶ月となりました。シーズンはすぐそこまで来ています。まずは怪我なく、健康に日々を過ごすこと。そして日々、実力をつけられるように懸命に生きること。日々の練習で、生活で、食べるもので、今シーズンの目標を意識しながら、頑張りたいと思います。沢山の方に感謝して、残りの合宿も頑張りたいと思います。
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